Hello. ログイン

英語を学びたい方へ

外国語を学ぶ際に、多くの人が文法や語彙力を高めることに専念します。しかし、私はそれが最善の策だとは思いません。確かに文法の知識を用いて文章は作れます。しかし、それは物理学者が打ったボールが描くべき曲線を計算しホームランを打てる完璧なスイングを導き出すことに似ています。しかしたとえその計算が正しくても、物理学者がみなプロ野球選手になれるわけではありませんよね。

残念なことに、物理学者が用いる手段を実戦で生かすには、それなりの期間が必要となります。一方、野球選手はたとえ物理学を理解していなくても、ボールが描く曲線を感覚的にとらえてバットを振るのです。その際に野球選手が要する時間は、物理学者がポケットから計算機を取り出す時間よりも短いと言えるでしょう。会話においても、同じようにすばやく反応する必要があります。

文法を勉強し語彙力を高めることは、読み書きには役立つでしょう。しかし、ネイティブスピーカーとの会話で聞く・話すことは別です。もし会話の最中に一語一句を日本語に置き換えていたら、その間におそらく大事な部分を聞き逃してしまうでしょう。さらに、返事まで時間をかけすぎると、話すチャンスさえ失うことにもなりかねません。

しかし、慣れない状況に対応するための手段として文法を利用することは可能です。ただしその場合は、その状況に慣れてくると同時に頭の中での翻訳作業をやめていくことが重要になってきます。建築現場の足場は、作業が終了すると崩されてしまいますよね。同じように、外国語を学ぶのに用いる手段も、ある段階をすぎると役立つことはおそらくないでしょう。

自然な会話力を身につけることは、外国語を学ぶのにより効果的で楽しい方法だと私は思います。会話のパターンは学んですぐ実生活で役立てることができますし、様々な場面に対応する力もつきます。この方法は従来の文法学習のように一つ一つ学んでいくスタイルではありません。しかし、より自然な会話力を身につけられるはずです。

さらに、会話を学ぶことは単語を文脈によって学ぶことにもつながるのです。単語帳の丸暗記は、つまらない上に実用的ではないと言えます。多くの単語は文脈によって意味が変わりますし、一単語につき一つの意味しか暗記していない場合、文脈による意味の違いに対応できなくなってしまいます。

どのような学習方法を選ぶにしても、外国語を学ぶ際に最も重要なことは、学んだことを実際に使ってみるということです。実際に話す機会が増えれば、それだけ会話力は向上するでしょう。間違いを恐れて黙り込んでいては、いつまでも上達しません。前に学んだことを忘れてしまったとしてもくじけないで、諦めずに頑張りましょう。

Chris Ross(訳:スタッフ) Entopa英会話